GDW、ウェルビーイングを中心に据えた経営

採用

GDWを国家ビジョンに据える動きが活発化

これまでのGDP(Gross Domestic Product 国内総生産)を価値判断としていた競争社会から、GDW(Gross Domestic Well-being 国内総充実)を価値判断とする共創社会へと変化してきています。

GDWのWであるウェルビーイング(Well-being)

与党において、GDWを国家ビジョンに据えようとする動きが活発化しており、子供・若者育成支援推進大綱や新たに発足したデジタル庁の目的などにも、「ウェルビーイング」の言葉が使われています。
※アイスランドやニュージーランドでは、国のアジェンダにGDWが明記されています。

ウェルビーイングは直訳すると「幸福」であり、産業組織からの文脈では「心と身体の健康」で、身体的・精神的・社会的にも満たされた状態の事となります。

私たち(e仕事のサンテク)は、日々多くの企業様と共に、人的資源をメインとした企業組織のお悩み解決に向けた対話をさせて頂いておりますが、「ウェルビーイング」という単語は使われないにせよ、企業様からのお話のほとんどは、ウェルビーイングを経営の中心に据えたいといった内容となっています。

ウェルビーイングを中心に据えた経営とは?

ウェルビーイングを経営の中心に置く事は、企業組織で働く方達を幸せにする事であり、人材採用促進やネガティブな退職者を出さない事に寄与し、企業の永続と成長に大きく関わります。

例えば、カカオ生産者のほとんどは、低賃金でチョコレートを食べたことがない事は有名な話です。

知らず知らずとはいえ、発展途上国の方達を犠牲にした上で、安価で口にしていたチョコレート。

しかし、現在では生産者に、適正な賃金が支払われるフェアトレードされたチョコレートが販売され、この商品が、誰にでもあたりまえに手に入る社会の実現を目指した活動が進んでいます。

これらを更に促進させていく事は、SDGsのターゲット目標8.7の強制労働の根絶、児童労働の撲滅という形でも、記されています。

この例を企業組織に置き換えれば、周りを蹴落としてでも自分だけが幸せ(利益)を独り占めするような時代ではないという事となります。

誰かを犠牲にした上での幸せ(利益)を得るのではなく、周りと幸せ(利益)を共有する事によって、次の新たな幸せが生まれ、サスティナブル(持続的)に幸せの共有を続けていく事が、ウェルビーイングにつながります。

SDGsの目標達成に必要な取り組みは、企業、消費者、地球環境、どれか一つだけではなく、その全てにとって有益でなければなりません。

自社と社員さんを含む、全てのステークホルダー(利害関係者)に対して、幸せ(有益)につながる行い。

これこそが、ウェルビーイングを中心に据えた企業の姿であり、ウェルビーイング経営となります。

ウェルビーイング経営の重要性は、投資行動でも確認できる

ESG投資は、従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指します。

金融庁と東京証券取引所が共同で策定した、コーポレートガバナンス・コードが2021年6月に改訂され「サステナビリティを巡る課題への取組み」という項目が追加されました。

財務情報だけではなく、非財務情報も見て企業評価が行われるという事であり、実際に統合報告書の非財務情報に力を入れる事は、投資を呼び込むにあたって、中枢の要素となっています。

つまり、現在とこれからの企業活動において、経営の中心にウェルビーイングを据えることが自然の流れに沿っている事は、投資行動を見ていてもわかります。

社員のウェルビーイング(幸せ)とは何か?実は、学問によって既に解明されています。

社員の幸せはポジティブ心理学という学問の中にある、⑤つの因子からなるPERMA(パーマ)理論で構成されています。

PERMA理論はウェルビーイングの核となる構成要素であり、⑤つの頭文字を取ってPERMAとしています。

①P(Positive emotion)ポジティブな感情

嬉しい、感謝、感動といった感情です。

この感情は、ウェルビーイングにおいて必要な感情ではありますが、慣れが早いといった欠点もあります。

例えば美しい景色を眺めた時、最初の美しいと思った感情は、毎日見ていると慣れてしまいます。

美味しい料理も食事の最初が一番美味しく感じられたり、毎日食べていると感情はどんどん元の値に戻っていきます。

宝くじの高額当選者の実験において、宝くじが当たった瞬間は幸福度が一気に増すそうですが、時間の経過とともに、最終的には元の幸福度に戻ってしまう事が証明されています。

企業活動において外的報酬(給与、賞与など)よりも内的報酬(達成感、充実感など)が重要視されているのも、この①ポジティブな感情と関係しています。
※外的報酬と内的報酬については、こちらの記事

②E(Engagement)没頭

夢中で遊んでいたり、映画やドラマを観ていたら、あっという間に時間が経過していたという経験は誰にでもある事だと思います。

①のポジティブな感情と没頭では満足感を得るタイミングに違いがあります。

①では現象が起こった時や、行為中に満足感を得られますが、この②は、没頭し終わった後に深い満足感を得る事ができます。

集中して企画書を作成している時。
映画を観ている時。

没頭していて、終わった後に深い満足感を得た経験。

あの感覚こそが、この②の没頭にあたります。

③R(Relationship)人間関係

近親者、上司、同僚、友人などとの良好な人間関係を築く事は、幸せに大きく影響します。

弊社でも、日々多くの転職相談や、企業様からのご相談をお受けしておりますが、その多くは対人関係が課題となる事からも、この人間関係の大切さは、体感として理解しています。

④M(Meaning)意味“の追求”

自分の人生の目的、人生の意味を感じる事。
つまりは社会貢献や思想的な活動など、社会や世界、神仏といった自分よりもはるかに大きな存在に貢献しているという実感を持つ事によって、充実感が得られるという事です。

この④人生の意味の追求は、①〜⑤の中でも、最も幸福度を高めてくれる事が、数々の実験によって明らかになっています。

この事から、ウェルビーイングは、この④が本質であるといっても、過言ではないかもしれません。

そして、企業活動に置き換えた際、抽象化して表現された、最上位概念である企業理念、スローガン、ビジョンなどが自分よりもはるかに大きな存在に値しますので、
全社員が企業の最上位概念を理解し、それに貢献しているという実感を得られる仕組みこそが、ウェルビーイングを中心に据えた経営の本質といえるでしょう。

⑤A(Accomplishment)達成感

自己効力感(self-efficacy)を高めるには、小さな成功を積み重ねる事が大切だと言われておりますが、達成感を味わうことによって充実感を得る事ができます。

企業活動に置き換えると、④にあった企業理念などの大きな存在に繋がる(一貫性のある)、実現可能な目標を持ち、達成することとなります。

つまり、日々の社員個人の活動(目標を達成する行為)自体が、社会への貢献となっていると感じられる事で幸せへと繋がります。

以上のように「幸せ」の因子は既に解明されており、ウェルビーイング(幸せ)な状態になる為の個人のエクササイズは、ポジティブ心理学の学術書に書いてあります。

これを企業組織用に変換するノウハウや、社員さんや求職者の方を含むステークホルダー(利害関係者)へ浸透させるノウハウについては、「e仕事のサンテク」で保有しておりますので、お気軽にお尋ね頂ければと思います。

まとめ

ウェルビーイングを経営の中心に据える第一歩は、社員さんと、新たに採用する方を含む、ステークホルダー(利害関係)と共有する為の『シェアードバリュー』(共有価値)を創造する事から始まります。

既にウェルビーイングに沿った内容での、シェアードバリューを保有している場合は、ステークホルダーへの浸透戦術を実行する事となります。
※シェアードバリューについては、こちらの記事

Z世代(※10〜25歳)、α世代(※9歳以下)といった若者達は、学校教育の中でもSDGsといった、ウェルビーイングの価値観に触れてきている世代です。
※2021年現在

この事は、若者の採用や、若者が活躍できる社内体制構築にも大きく関係してきます。
※若者を採用を考える上で必要な要素は、こちらの記事

一朝一夕で、ウェルビーイングを価値観とした「社内文化」は醸成されません。

ウェルビーイングを経営の中心に据える為の共創仲間として、私たち(e仕事のサンテク)の参加をご検討頂ける日がくれば、大変嬉しく思います。

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