部署部門や拠点間の仲がよろしくない理由と、解決方法のヒント

組織

人はグループ分けをすると、グループ同士が敵対しやすい性質を持っている

社会心理学者ムザファー・シェリフらがキャンプ地で行った、「泥棒洞窟実験」などによって、
人はグループ分けをすると、グループ同士が敵対しやすくなるものだと実証されています。

この事は、私自身の多くの実体験ともリンクしており、実験で実証されている事を知った時に、すぐに合点がいきました。

この事から、組織の大小に関わらず、グループ分けを行った際には、グループ同士は敵対しやすくなるリスクがあるものだと、念頭に置いておく事によって、軋轢を発生させるリスクを回避しながらの組織運営ができると、私は考えております。

CxO間の力を一つにできるリーダー需要の高まり

全社全体の利益を考えて判断を下せる能力が必要であるはずの、CxO(CEO、COO、CFO…などの組織の責任者)の概念と少しズレがある話ではありますが、
先日、社内に増えすぎたCxO間を取りまとめる力量のあるリーダー需要が、大きくなっているとの話を聞きました。

この、CxOが増えた事により、CxO同士を敵対させる事なく、互いの力を組織全体の力としてまとめられるリーダーが、今現在求められているという事も、部署や部門間では敵対感情が発生しやすいといった事に、共通するものがあるとのではないかと考えております。

解決方法のヒントは「同じ目的へ向かう為の共同作業」

先出の「泥棒洞窟実験」では、敵対心を持ったグループ同士を、
BBQや花火大会などで接点回数を増やし、コミニュケーションを取らせてみたそうなのですが、多少の効果は見られたものの、明らかな改善はなかったとされています。

しかし、ぬかるみにはまってしまった車をグループ同士で協力して脱出させてみたりといった、「同じ目的を持った共同作業」を行わせてみた所、グループ同士が急速に友好的になり、結束力が高まったそうです。
最終的には、敵対していたグループのメンバー同士が、同じバスに乗って帰りたがったとか。

同じ目的に向かえない③つの理由

企業という組織体は、ビジョンやミッションといった目的を持っており、多寡はあるにせよ、その目的に共感した者同士の集まりでもあるはずです。

この目的に各個人やグループでズレが生じてしまう理由は①〜③があると私は考えております。

①組織の目的を示すリーダーの『表現方法(言葉、図、文字など)』

②①を伝達するリーダーとマネージャーの『資質』

③②の資質を持った『人数』

『資質』については、別の記事でご説明させて頂くとして、
『人数』に関しては、人には「限界認知」(一人の人間の情報処理や、関係性を維持できるのには限界がある)を見極めた上での設定が必要であると考えております

下の図は限界認知を考慮し、4名が深く共感できる人数であると想定した、図となります。

※リーダーの資質につてはこちらの記事で説明させて頂いております

組織の規模にもよりますし、限界認知も個人差がありますので、
電卓を叩く事がベターであるとは思っておりませんが、理論上は図のように、限界認知4の何乗でマネジメントが出来るメンバーが必要となってくる計算となります。
これをベースとして出来るだけ階層を少なくする創意工夫が必要であると私は思っております。

同じ目的に向かう事への取り組み

以下は、私が籍を置いている会社の一例にすぎないのですが、実際の取り組み例を記載しておきます。

まずは、①組織の目的を示すリーダーの『表現方法(言葉、図、文字など)』ですが、
我々が“シェアードバリュー”と呼んでいる、会社の目的をテキスト(文字)で表現をしたものを作成しています。

このテキストで表現されたシェアードバリューを基に、更にビジュアル化して表現を加えた、採用ステートメントを作成し、これを共有する事で、社員全員の目的を見失わないようにしております。
このシェアードバリューについては、こちらの記事で詳しく説明をさせていただいております。
※会社方針(進むべき道)を『必ず』示さねばならない時代です

組織の目的は、上記のように表現をしていますが、これを全グループに伝えなくては意味がありません。
③②の資質を持った『人数』を考慮した

伝え方については、メールなどのデジタルと対面のアナログを「意識」して使い分けをしております。



意識というのは、デジタルには一気に広められるというメリットがある分、アナログに比べると、どうしても、熱量の伝達が弱くなり、共感性の深まりはアナログには、とうてい敵いません。

この事を理解した上で運用を行わなければ、伝えたはずなに深く共感されていない(デジタル)といった事や、いくら時間が経っても全員に伝えきれていない(アナログ)という現象が起こってしまいます。

メールなどのIT伝達(デジタル)と、1on1ミーティングなどの対話伝達(アナログ)、
この両方を意識的に使い分ける。

これを定期的に何度も繰り返し発信し、伝える事で、プロジェクトチームや拠点間に関係なく、
全てのメンバーは皆、同じ目的へ向かっている仲間である事を理解した上で、日々の業務にあたる事が出来る仕組みとなっております。

組織
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