環境変化に対応すべく“アジャイル”導入企業が多い理由

組織

アジャイルとは?

近年のビジネスシーンにおいては、アジャイル経営、アジャイルマーケディングなどといった【アジャイル】という言葉が、散見されるようになっています。

アジャイルとは、ソフトウェアやシステム開発における、開発手法の一つである“アジャイル型開発”から引用されている言葉となります。

この開発手法を組織運営や、マーケティングに転用する事で、俊敏(Agility)で柔軟な組織運営、マーケティングが行えるようになる事から近年注目され始め、導入する企業様が増えております。

アジャイル経営は、VUCA(変動・不確実・複雑・曖昧で予測不能)の時代である事と大きく関係しているのですが、なぜ今の時代はアジャイルなのかを、私自身も組織運営において意識をしている所でありますので、説明をさせていただきたいと思います。

アジャイル型の対義語はウォーターフォール型

アジャイル型開発の逆であるウォーターフォール型開発とは「しっかりと企画をたて」「しっかりと設計を行い」「しっかりと実装をし」「しっかりとテストを行い」といった、大きな予算を組み、リリースまでに各Stepでしっかりと固めてから次に移るという、日本企業が今まで得意としてきた開発手法の事であります。

“正解”があった時代においては、この手法を用いる事で、しっかりと正解にたどり着く事ができていました。

しかし、環境変化の激しい現在においては、正解とされていた事や顧客、市場のニーズが刻一刻と変化していきます。

アジャイル型では、小さく早く動かす為に、顧客や市場のニーズに合わせて、柔軟に軌道修正を行う事が可能です。

ウォーターフォール型の、しっかり固めてから次のStepへ移る手法では、迅速な対応は勿論、サンクコスト(埋没費用)の大きさから、撤退すら困難な性質を持っている為に、現代では多くの弊害が出てしまう事は実例として世の中に表れております。

そこで近年アジャイル型が注目され、導入されるに至っております。

ウォーターフォール型とアジャイル型の一例

2008年に事業化された国産ジェット機は、このウォーターフォール型開発であった為に、世界の法律改正など、社会環境の変化に素早く対応する事が出来ず、6度に渡る納期延長の末、凍結されたと考えられております。

また、アジャイルを取り入れた例として、とある世界的大手飲料メーカーでは、ウォーターフォール型で調査から入り、ローンチ(新製品発売)までには約8年の時と膨大な予算を要する事となっていたものを、時代に合わせ「アジャイルチーム」を立ち上げる事により、現在では1年6ヶ月でローンチできる体制を整えたという実例があります。

この事は、PDCAは古く、OODAループで回すべきという意見が多い事にも通じるものがあるのではないでしょうか。
※PDCAサイクルは、本当に古くて意味がないのか?

サイロ化の問題が発生する

アジャイル型は小さなチームで動く為、スピード感と柔軟性に優れているのですが、我々がお客様からいただくお悩みの中に、サイロ化による弊害が多く含まれています。

サイロ化を防止する方法については、後述させていただくとして、
先ずはサイロ化によってどのような弊害が生ずるのかを説明させていただきます。

サイロ化とは、他部門との連携を持たずに自己完結して孤立してしまう状態の事を指します。
我々HR(ヒューマンリソース)業界では、会社に対する思い入れや、愛社精神といった意味である「エンゲージメント」の低下はこのサイロ化に一因があるとされています。

つまり、他のチームではどのような想いを持って業務にあたっているかなど、情報が連携されていない為に、全体として会社の将来や目標に対する想いが薄れていってしまい、組織全体のエンゲージメントが低下するという現象が起こってしまうのです。

このサイロ化問題を防止する鍵となるのも、アジャイル型開発から転用すると、アジャイル型開発には“スクラムマスター“の存在があります。
スクラムマスターとは、開発における問題点を発見し、解決できる人材の事で、チームを率いて、成果を最大限に引き出します。

エンゲージメントの向上においても、このポジションの人材が必要であり、現在組織ではこのポジションの需要が大きくなっております。
※CxO間の力を一つにできるリーダー需要の高まり

開発においてはスクラムマスターと呼びますが、組織運営におけるこのポジションの人材の事を、私はスクラムリーダーと呼んでいます。
アジャイル型を導入するにあたっては、サイロ化の問題が発生する事を念頭においた上で、チームとチームの情報共有における問題点を発見し、解決できるスクラムリーダーを配属する事を推奨しております。

※リーダーやマネージャーに必要な要素

まとめ

行政機関を始め、様々な業界でPoC(概念実証)が行われているのも、先ずは小さくスピーディに立証する為であり、
この“アジャイル”を経営や組織運営に導入する事は、時代による自然な流れといって良いと思います。

サイロ化による、エンゲージメントの低下に注意を払いながら、私自身もアジャイルな組織作りを、これからも意識していきたいと考えております。

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